兄の案内で山に入りました。
真田幸村で知られる上田市真田町の傍陽(そえひ)
にある山です
明治時代から昭和にかけて、
山腹の岩などの隙間から流れる冷たい風を利用して
蚕種を貯蔵した
「氷平風穴(こおりだいらふうけつ)」を見に行ったのです。
これは「氷平風穴」の入り口です
くの字に曲がって出口がありました。
「氷平風穴」の存在は知られていたものの、
具体的な場所が長い間確認できなかったようで、
自然観察会の有志グループ
「上田地球を楽しむ会」のメンバーの一人である兄は
フットワーク軽く、何度も何度も山に入り
とうとう「氷平風穴」を発見、
風穴研究者の駒澤大学・清水長生講師(自然地理学)とともに、
確認したようです。
上田小県地域には30カ所ほどの風穴があるそうで、
蚕種を冷やしてふ化する時期をずらすのに利用。
天然の冷蔵庫として作られた先人の知恵ですね。
温度計を入れて気温を調べてみました。
入り口は20度、中は10度以下でした。
現在でも苗の保存などに使われている場所もあるそうで、
天然の冷蔵庫としてもっと見直し、
現在でも活用できることを多くの人に知ってもらいたいと
兄は心厚く語ってくれました。
「蚕都」と呼ばれた上田小県地方は、昔、蚕糸業が盛んでした。
信州から横浜への帰路途中
関越自動車道で群馬県富岡を通ります。
富岡製糸場は世界遺産候補地として今話題に上っていますが
蚕都の名残「風穴」も地元の遺産として、大切に残したい物です。
連休に入る前、つかの間の信州への旅は
晴天に恵まれ最高の帰省となりました。
今朝のニュースでは、交通渋滞の模様が流れていました。